ウォーキングを終えて



 雨の影響で二日間の予定が三日間になってしまったが、「高野山開創1200年記念ウォーキング」を今年中に無事終えることができ、ホットしている。これも友人のサポートのおかげであり、あらためて感謝したい。

 振り返ってみると、4月の「一日目」は週一のウォーキング練習をして難なく歩けたので、思い切って根本大塔まで行った方がよかったか、と思ったりした。
 11月の「二日目」は大して練習もしなかった。その油断がいけなかった。「笠木峠」に向かう坂道で早くも足が痛くなってきた。しかし歩いていると痛みもどうにかおさまった。ところが、大門手前の急斜面で筋肉痛がひどくなり、何度か歩行を中断した。それでもなんとか、大塔に辿り着けた。

 また、この日は天気予報が雨で、中止した方がいいと思っていたが、友人は「いける所まで行った方がいい」というので決行した。早朝から雨は小降り、その後雨は止み、「天気予報はあてにならないな」と思っていたが、大塔到着後しばらくして土砂降りの大雨になり、急いでバスに乗り込んだ。「急斜面で大雨にあっていたら……」と思うと背筋が寒くなった。本当に運がよかった。

 数日後「三日目」として、大塔から奥の院御廟まで歩いた。この日も雨模様であったが、市街だったので特に問題はなかった。「休憩所」では、住職から法話を聞くことができた。初めての経験だった。短い時間だったが、ありきたりな「法事」の話ではなく、即身成仏や三密についての楽しいお話だったので、やはり高野山の住職は一味違うと思った。

 「即身成仏」は、この世で幸福になることであり、「三密」とは、日常生活においては、感謝して手を合わし、優しい言葉をかけ、思いやりの心を持つことであった。簡単なようで難しいことであるが、思いがけず空海の思想を再確認することができた。
 最後に、今後町石道ウォーキングを計画されている方へ。どうか無理をせずウォーキングを楽しんで下さい。やはり事前に空海や高野山についてちょっと勉強しておくと、より実り多い登山になると思います。

(2015-11-28)





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