仏教



■南都六宗(なんとろくしゅう、なんとりくしゅう)
 奈良時代、平城京を中心に栄えた仏教の6つの宗派の総称。奈良仏教とも言う。
法相宗(ほっそうしゅう、唯識)
倶舎宗(くしゃしゅう、説一切有部)− 法相宗の付宗(寓宗)
三論宗(さんろんしゅう、中論・十二門論・百論) − 華厳宗や真言宗に影響を与えた
成実宗(じょうじつしゅう、成実論) − 三論宗の付宗(寓宗)
華厳宗(けごんしゅう、華厳経)
律宗(りっしゅう、四分律) − 真言律宗等が生まれた

■サンスクリット
 サンスクリットは古代インド・アーリア語に属する言語。古典語として、南アジアだけでなく東南アジアにおいても用いられていた。サンスクリット語とも呼ばれる。日本では、近代以前から梵語(ぼんご、ブラフマンの言葉)としても知られる。
 現在の母語話者は少ないが死語ではなく、インドでは憲法で認知された22の公用語の1つである。宗教的な面から見ると、ヒンドゥー教、仏教、シーク教、ジャイナ教の礼拝用言語であり、その権威は現在も大きい。

■梵字(ぼんじ)
 インドで使用されるブラーフミー文字の漢訳名である。ブラーフミーは「ブラフマー(梵天)の創造した文字」を意味する。また、単に「梵語(サンスクリット)を表記するための文字」とも解される。日本では歴史的・伝統的に悉曇文字(しったんもじ)を指すことが多い。

 しかし、日本に伝わって使われている文字は、6世紀から9世紀頃に北インドで使われた「シッダ・マートリカー」と呼ばれる文字なので、日本でも正しくは「悉曇」と呼ばれ、文字だけでなくサンスクリットの研究自体が悉曇と総称されたりもしてます。「シッダ・マートリカー」は、「成就した」(シッダ)「文字」(マートリカー)という意味。

■阿闍梨(あじゃり)
 阿舎梨,阿闍梨耶とも書く。一般には師,師匠の意。バラモンでは弟子にベーダ等の儀則を教示する人を指した。小乗仏教では弟子の行為を正し,師範として教授する徳の高い僧を指す。規範師と訳す。四分律では出家,受戒,教授,受経,依止の5種の阿闍梨があるとする。大乗円頓戒では文殊を羯磨阿闍梨,弥勒を教授阿闍梨と称する。密教では大日如来や諸仏菩薩を指す場合もあるが,狭義には灌頂(かんぢよう)の導師および伝法灌頂を受けたものを阿闍梨という。



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